検査結果報告書の見方
内科 - 上部消化管(内視鏡・X線・ピロリ菌検査)
検査結果報告書に記載されている検査項目について、結果の見方や考え方を分かりやすく解説します。
上部消化管内視鏡
内視鏡(胃カメラ)で食道・胃・十二指腸の内面を観察します。
炎症、潰瘍、がん、ポリープなどの診断ができます。
生検(疑わしい病変の一部を切り取って、顕微鏡などで調べる検査)をすることも可能です。
上部消化管X線(バリウム)
造影剤(バリウム)を飲み、食道・胃・十二指腸をX線で撮影する検査です。
炎症、潰瘍、がん、ポリープなどが分かります。
ピロリ菌検査
血中ピロリ抗体
胃がんのリスクになるピロリ菌のスクリーニング検査です。
過去の感染でも陽性になることや、偽陽性になることもありますので、抗体価に関わらず、内視鏡検査で胃粘膜の状態を確認することも大切です。
便中ピロリ抗原
除菌後の判定やピロリ菌感染の精密検査として推奨しています。
当院外来ではピロリ菌の除菌治療および除菌判定を行っております。該当する方はお電話でご予約のうえお越しください。
胃がんリスク層別化検査(ABC分類)
胃粘膜の萎縮の程度(萎縮性胃炎)を調べ、胃がんになりやすい状態かを判断します。
萎縮性胃炎の程度を調べるペプシノゲン法とピロリ抗体を組みあわせてA〜D群にリスクを層別化します。
なお、「胃の病気を治療中の方・胃切除後の方・胃酸を抑える薬を服用中の方・腎不全の方・ピロリ菌除菌後の方」には、ABC分類が適さないため、該当する場合は医師にご確認・ご相談ください。
※胃がんの診断はできません。
主な所見・診断
食道裂孔ヘルニア
食道の出口が緩んでいる状態を言い、胃内容物が逆流しやすくなります。
逆流性食道炎
胃内容物が食道に逆流することでおこる食道下部の炎症です。
食道裂孔ヘルニアがあると起こりやすくなります。(グレードM, A, B, C, Dの順に炎症が強まります。)
ポリープ
粘膜から隆起しているものはすべてポリープと呼びます。
ピロリ菌感染のない方のポリープはほぼ良性の胃底腺ポリープですので多発していても問題ありません。
粘膜下腫瘍
胃粘膜の下にできた腫瘍です。小さいものはほぼ良性ですが、大きいものは精密検査が必要です。
表層性胃炎
胃粘膜の表面が軽く炎症を起こしている状態ですが心配いりません。
萎縮性胃炎
ピロリ菌の感染もしくは既感染を疑う胃炎です。
胃がんのリスクがありますので定期的な観察が必要です。
胃・十二指腸潰瘍
胃酸の影響などにより粘膜が崩れて欠損することです。多くはピロリ菌感染が原因です。
胃・十二指腸潰瘍瘢痕
潰瘍の治ったあとの傷跡のことです。
胃がん
胃にできる悪性腫瘍のことです。