イークのこと

「過去のカルテ」を宝物に、
受診者さんの不安や検査時の苦痛を和らげる

2025.12.19最終更新

話し手
イーク丸の内
院長/内科医 野口 由紀子

都内に5院あるイークの中で最も歴史のある丸の内で、2013年から院長を務める野口医師。〝年に一度の健診だからこそ、受診者さんにしっかり向き合いたい〟と仰る先生の健診への思いを伺いました。

受診者さんの考えをじっくり伺い、その方が納得できる検査・治療を提案。


―先生は普段の健診では、どのような検査を担当されているのでしょうか?
メインの担当は内視鏡検査(胃カメラ)です。食道・胃・十二指腸を直接内視鏡で観察することで、炎症やポリープ、癌などがないかを検査し、必要に応じて病変の一部を切り取って病理検査に出す「生検」も行っています。
また、ピロリ菌の専門医でもあるので、胃の粘膜を見ればピロリ菌の感染があるかどうかを見極めることも可能です。感染がある場合には適切な検査や治療に向けたアドバイスをしたり、イーク丸の内の外来ではピロリ菌の除菌治療も行っています。
そのほか、逆流性食道炎や各種胃炎などに対する生活指導や服薬アドバイスをしたり、内科診察も担当し、一般的な診察から検査結果の説明まで対応しています。


―健診にあたって、先生が大切にされていることを教えてください。
受診者さんのライフスタイルやご希望など、大事にされていることを尊重できるようにということをいつも考えています。特にイークは健診施設ですので受診される方は未病の方が多く、病気を予防するための選択肢が様々あるんですよね。そうした選択肢をお伝えしたうえで、その方の価値観を知り、尊重し、希望を伺うようにしています。
たとえば、お薬を飲みたくないという方がいらっしゃった場合、お薬を飲みたくない理由や、お薬にどのようなイメージをお持ちなのかをきちんと把握したうえで、病気や治療に関する正しい知識をお伝えし、必要に応じて「今の状態やデータを考慮すると、内服によって症状を和らげたり、今後の病気のリスクを減らすことができます」などとご説明するようにしています。

―先生がそうした考えになられたのは、いつ頃からでしょうか?
研修医の頃は、大学病院にいたこともあり、「絶対にこの治療をした方がいい」という強い正義感を持って診療にあたっていたように思います。ただ、様々な患者さんの診療を担当するうちに、治療を拒否する方には、その方なりの価値観があったり、過去のトラウマであったり、かたや間違った思い込みもあるということに気づいたんです。尊重すべき考えには共感しつつ、誤った認識があれば丁寧にご説明し、その方のリスクや年齢などを見極めて正しい知識・アドバイスをお伝えする。そうすることで納得のいく選択ができるのだと思うようになりました。

毎回のカルテを丁寧に書く。
小さな積み重ねが、受診者さんの安心につながっている。


—イークで健診を受けると、スタッフの方が優しく声をかけてくださり、不安のある検査も安心できてとてもありがたいです。
イークは、受診される方が快適に検査を受けられるように、また、その方の健康にとって何が良いか、しっかり考えられるスタッフばかりです。
私たち医師も、毎回のカルテを丁寧に書いているのですが、そうした過去のカルテを私は〝宝物〟だと思っています。
たとえば内視鏡検査では、咽頭反射が出ることがありますが、カルテには前回その方がどんな状況で反射が出たかや、どうすれば楽だったかが、事細かに記載されています。検査前には必ず過去のカルテを確認し、コツを教えたり、マウスピースの位置を調整したりなど、楽な姿勢をご提案し、苦痛をできるだけ減らせるようにしています。説明内容やアドバイスした内容も記していますので、次回検査時にも有用な情報(宝物)となっています。
診察や検査時の様子を丁寧に記録していくという、小さなことの積み重ねが、受診者のみなさまの安心につながっているのではないかなと感じています。


話し手
イーク丸の内
院長/内科医 野口 由紀子