結果表の見方
婦人科

検査結果報告書に記載されている検査項目について、結果の見方や考え方を分かりやすく解説します。

婦人科内診

視診によるポリープの有無や、触診により子宮腟部および子宮・卵巣の状態を調べます。

経腟超音波検査

子宮や卵巣の大きさや形を調べる検査です。主な病名として下記があげられます。
同じ病名でも、状態・症状によって方針が異なります。婦人科医師コメントをご参照ください。

主な所見・診断

子宮筋腫

子宮にできる良性の腫瘍です。
貧血や不妊の原因になる可能性があるため、婦人科医師コメントに沿って定期的に大きさの確認をしていくことをお勧めします。

子宮腺筋症

子宮筋層が厚くなり子宮全体が大きくなっている状態です。
月経困難症や過多月経の症状がある方は婦人科外来でのご相談をお勧めします。

卵巣嚢腫

卵巣が液状成分により腫大している状態です。
大きくなると捻転や破裂の危険があったり、まれに悪性の可能性があるため、婦人科医師コメントに沿って婦人科受診をお勧めします。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜が過剰に増殖して、キノコ状に内腔に突出したものです。
貧血や不妊の原因となる可能性があるため、婦人科医師コメントに沿って婦人科受診をお勧めします。

子宮内膜肥厚

子宮内膜が増殖し、厚みを増している状態のことです。
原因としては、子宮内膜ポリープ・子宮内膜増殖症・子宮体がんなどがあります。
婦人科医師コメントに沿って婦人科受診をお勧めします。

多嚢胞性卵巣

卵巣内にたくさん卵胞はあるものの、うまく育たず排卵しづらくなる病気です。
月経不順・不妊・不正出血・多毛・肥満などの症状が出る場合があります。
婦人科医師コメントに沿って婦人科受診をお勧めします。

子宮頸部細胞診(頸がん)

子宮頸部の病変の有無を調べる検査です。
扁平上皮細胞で6段階、腺細胞で3段階に分類されます。異常なしの場合でも年に1度の検査をお勧めします。

扁平上皮細胞

NILM陰性異常なし:1年後の定期健診をお勧めします。
ASC-US意義不明な異型扁平上皮細胞ハイリスクHPV検査をお勧めします。
HPV陽性の方はコルポスコピーをお勧めします。
ASC-HHSILを除外できない異型扁平上皮細胞コルポスコピー・生検をお勧めします。
婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。
LSIL軽度扁平上皮細胞コルポスコピー・生検をお勧めします。
婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。
HSIL高度扁平上皮細胞コルポスコピー・生検をお勧めします。
婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。
SCC扁平上皮がん婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。

腺細胞

AGC異型腺細胞または腺がん疑いコルポスコピー・生検をお勧めします。
婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。
AIS上皮内腺癌コルポスコピー・生検をお勧めします。
婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。
Adenocarcinoma腺癌コルポスコピー・生検をお勧めします。
婦人科医師のコメントに従い、医療機関を受診してください。

子宮体部細胞診(体がん)

子宮内膜の病変の有無を調べる検査です。5段階 (Class I~V)に分類されます。

Class I異常なし
Class II異常なし
Class III婦人科医師コメントに従い 、医療機関を受診してください。
Class IV婦人科医師コメントに従い 、医療機関を受診してください。
Class V婦人科医師コメントに従い 、医療機関を受診してください。

図:超音波検査、細胞診検査でわかる婦人科の病気

ハイリスクHPV(ヒトパピローマウイルス)

100種類以上の型が存在しているHPVの中から、感染が長期化すると子宮頸がんのリスクが高まるとされている「ハイリスクHPV(16型、18型、その他)」の有無を調べる検査です。
子宮頸がん検査結果によって今後の方針が異なってくるため、詳細は婦人科医師コメントをご参照ください。

女性ホルモン(更年期ホルモン)

月経周期・年齢によってホルモンの基準値は変動するため、詳細は婦人科医師コメントをご覧ください。
(検査結果報告書に基準値の表記はございません)

トリコモナス

性感染症の為、婦人科での治療をお勧めします。感染が認められた場合は、パートナーと共に早めの治療が必要です。

カンジダ

性感染症ではなく常在菌です。かゆみなどの症状がある場合には婦人科にて治療をお勧めします。

淋菌・クラミジア

性感染症であり、また感染の長期化により不妊症や異所性妊娠(子宮外妊娠)の原因となります。
感染が認められた場合は、パートナーと共に早めの治療が必要です。

腫瘍マーカー

腫瘍マーカーとはがんなどの腫瘍により血中にふえる特殊な物質です。マーカーの値には個人差があるため、がんを早期に発見する確実な検査方法ではありませんが、消化器や婦人科系のがんを発見する補助的な検査として有効です。

腫瘍マーカーの上昇する疾患(代表的なもの)

悪性疾患良性疾患健常者
CEA消化器系(胃・大腸がん)、肺がん、卵巣がん、乳がん肝炎、糖尿病喫煙
CA19−9膵がん、胆道がん、胃がん、大腸がん、卵巣がん、肺がん子宮内膜症、卵巣のう腫、気管支拡張症、膵や胆道の炎症
CA125卵巣がん、子宮体がん子宮内膜症妊娠初期、月経時