疾病を知る
乳がんの種類
2025.09.09最終更新
乳房の仕組みと乳がんの発生
乳房は、大きくわけて乳腺と脂肪から成り立っています。乳管に発生したものを「乳管がん」、乳管の末端である小葉に発生したものを「小葉がん」、乳頭開口部付近に発生したものを「パジェット(Paget)病」と呼びます。また、初期の乳がんは乳管内にあります。乳管内のみにとどまっている乳がんを「非浸潤がん」といい、乳管をやぶって乳管内に浸潤している乳がんを「浸潤がん」といいます。

非浸潤がん
乳管内のみにとどまっている乳がんを「非浸潤がん」といいます。理論的には、転移を起こさないものです。
浸潤がん
乳管をやぶって乳管内に浸潤している乳がんを「浸潤がん」といいます。血管・リンパ管から全身に転移などを起こす可能性のあるものです。
炎症性乳がん
浸潤がんの一種です。頻度としては珍しいタイプの乳がんですが、しこりがなく痛みもないのに赤く腫れ上がるのが特徴です。乳房の表面の皮膚がオレンジの皮のようにざらざらして毛穴が目立つようになります。変化に気が付いたときはまず検診を受けましょう。
パジェット病
非浸潤がんの一種で、乳頭や乳輪に湿疹のような激しいただれができます。多くの場合、痛みや痒みがないことも特徴で、皮膚湿疹と間違えることも多いです。がん細胞が乳頭に近い乳管にできる特殊な乳がんです。